2011年11月17日木曜日

連載:台湾の視覚障がい者

皆様

こんにちは。Viwaの奈良里紗です。

本日は、台湾からの留学生、呂(ろ)さんからの文章です。
呂さんが、台湾でどのように教育を受けてきたのかを語ってくださいました。

今回もQ&A形式で進めていきますね。

Q.小学校は通常校ですか?それとも、盲学校ですか?
A.私は、小学校は通常校に通っていました。

Q.なぜ、通常校を選んだのですか?また、もう学校を選ばなかった理由も教えてください。

A.お医者さんから、通常校で学ぶことができるといわれたので、そのまま、通常校に就学しました。

Q.小学校では、特別な配慮はあるのですか?例えば、巡回教師がいるとのことでしたが、実際には、どのような支援をしてくれたのでしょうか。
A.私が小学生だったころは、そこまで、しっかりとした支援体制はできていませんでした。
1ヶ月に1回程度、学習支援にきてくれました。
私は弱視ですが、この学習支援の中で点字指導を受けていました。
なので、今でも点字での読み書きができます。

Q.中学校は通常校ですか?それとも、もう学校ですか?
A.中学校からは盲学校にいきました。

Q.なぜ、中学は盲学校にいったのですか?
A.私は小学生のとき、よい成績をとらなければ、もっと、勉強せねば、ほかの子と同じくらい、いや、それ以上に勉強ができないといけないと強く思っていました。
ところが、通常校での学習には、ついていくのが精一杯で、自分自身、とても強いストレスを感じる日々でした。
通常校での学習に限界を感じて、中学校は盲学校に進学することにしました。

Q.盲学校での中学生活はどうでしたか?
A.私には、とてもあっていたみたいで、小学生のときに感じていた強いストレスから解放されて、とてものびのびと勉強やスポーツに打ち込むことができました。
この盲学校での中学生活で、自分に高いハードルを課すことをやめて、自分らしく、楽しくすごすことを覚えました。

Q.高校はどうしたんですか?
A.台湾では、通常の高校に進学するほかに、外国語か音楽の専門学校に進学をするという選択肢がありました。
私は外国語に興味があったので、外国語の専門学校に進学することにしました。
そこでは、英語と日本語を学びました。

Q.専門学校では何か支援はありましたか?
A.はい、ありましたよ。
専門学校には、毎年、何人か障害のある学生がいたので、障害学生支援室がありました。
私の学年は、障害学生が4人いました。
支援内容は、対面朗読や教科書の拡大等です。
なので、比較的、楽に勉強することができました。

ありがとうございました。
台湾では、弱視の子どもにも点字指導をするというのが、日本とは大きく違ったところのように感じました。
でも、読み書きの手段として、墨字と点字、両方使えるのは、よいことかもしれませんね。

今回のインタビューは、ここまでになります。

皆様からも、何か聞いてみたいことがありましたら、
ぜひぜひ、viwaまでお寄せください。

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