2017年7月19日水曜日

おーちゃんから子育て中のママ&パパへ応援メッセージ

皆様

こんにちは。viwaの奈良です。

口を開けば暑ーい!とつい言ってしまう今日この頃、暑さに負けない!熱いメッセージが届きましたのでご紹介したいと思います。

5月のパパママ会で、はるばる北海道から名古屋まできていただいた全盲の写心家の大平さんことおーちゃん。
私も約7年ぶりの再会でした。

そんなおーちゃんがパパママ会に参加してたくさんの刺激を逆にもらって、パパ&ママたちに伝えたいメッセージをしたためてくれました。

芸術家のおーちゃんらしく、おーちゃんの声が聞こえてくるようなメッセージになっています。

長文になりますが、お時間のあるときにご覧くださいませ。

**ここから**

みなさん
やっほーです。 
こんにちは。
北海道名寄市(ボディーマップの鼻のとこ)から おーちゃんです。
先日の交流会ありがとうございました。本当に本当に。
僕の方が色んな学びをいただきました。
まず、「僕の話なんて…障害をおもちのお子さんのいる親にしていいのかな?
なにか参考になることあるのかな?」
って本当に悩みながら&ビビりながらのトーク開始だったんですね。
けど、会の中で色んなご質問をいただき、
「こういう事が気になるんだなぁ」
「親の子供への愛ってやっぱりすごいんだ」…
っとわかっていくうちに、なんだかほっとして話ができました。
みなさんのおかげっす。

実は、僕。盲学校や『パパママ会』のようなところで話をしたのが、
あの日が初めてだったんです。
なんなら、一生自分には縁のないものなんだとおもってました。
盲学校≒アンチ大平みたいに…涙
けど、もしかしたら僕でも何か力になれることがあるのではないか?
そうおもえたので、これからは、
「僕でよければ」っと発信をしていきたいとおもいます。

みなさん
勇気と学びを下さり、ありがとうございました。
そしてそして、元気もっす♪

あのあと、関西に電車で向かう中、北海道に向かう空の上
僕はみなさんからいただいたご質問と、それに対する僕の回答を
改めて考えていました。
そこで、追加というかたちで、このあと書かせていただきます。
「そんなのわかってるー」
「ぜんぜん違うよ!」などあるとおもいますが、
素直に書かせていただきました。
そして、質問とは関係ないものも、
僕のテンションの関係で書いちゃいましたが、
寛大な気持ちでお読みください。
便宜上(素直に書くため)、
言葉づかいがよろしくないですが…それについても…♪

また、会いに、仲間に入れてもらいに行きます。
その時は、よろしくお願いしまーす。
そうそう。 今、書いている自伝的フォトエッセイが完成したら、
日本中をグルングルンまわりますので、
愛知のどこかで会う! 一緒にちょっとまわる!
そんな感じでも再会できるといいですね。

それでは、3つの質問に対する追加回答です。

● 質問内容
『子どもに、どこまでやらせたらいいでしょうか?どこまで手をだしていいか…。
他の人に、「厳しいんじゃない?」っと言われてしまい…』
◎ 親の経験ないもんで…あまり参考にならないかもしれません…。
無責任な発言になるかもしれませんが…。
・僕らは結果、見えないので、他の人とやり方が違ったり、
ペースが遅いことはありますけどね。いいんです。
・間違いなく、将来できなくて困るのは本人なので、
じゃんじゃんやらせた方がいいです。
子どもには、親の想い。絶対に伝わりますので大丈夫っす!
・他の人から言われる…んー、他の場面で先にその人に、
理由や方針みたいなものを伝えておくとか?ですかねぇ…。』
(当日の大平の回答)

何か基準?や目標みたいなものを決めるのもありかもしれませんね。
○○歳までに、○○はできるようになる!
ちょっと晴眼者よりは遅いけど○さいまでに、■△は晴眼者のレベルまでになる!
っとか。

どこまで手をだしていいか!って、親もわからなくて困っちゃいますよね。
アバウトでもいいので、大きな目標を将来のある一点においておくと、
目の前にある『子どものできない事」に対して、
どこまで頑張らせたらいいっとかみえやすくなるかもしれませんよね。

例えば、『中学生になるまでに、食事を盛るところから、洗い終わるまで一人ででき
るようになる』とか。

こんな目標みたいなものを。イメージみたいなものを
もっていると、子どもに手をかしてあげる時に軸みたいなものができて、
接しやすくなる?んじゃないでしょうか。

そして、子どもに、その目標を正直に伝えなくてもいいとおもう。
または、実際に親がイメージとしてもっている目標と、
子どもと一緒に決めた目標は、違ってもいいんじゃないかなぁ。
表面上はですけどね。
というのは、親が実は考えている目標よりも、
子どもと一緒に作った目標を高く設定しておけば、
→ちょっと妥協して、「次はもっと頑張ろうね」なんて言いやすいので、
親の焦りが減る?から)

親の心があまりブレていると、
子どもが困っちゃうかもしれないですよね。
「前は手伝ってくれたのに…なんで今日はいきなり全部一人でやりなさいって言った
んだろうな?」とか。

上でも言いましたけど、アバウトな目標くらいがいいんじゃないでしょうか。
それは、テキトーっではなく、親の気持ちにゆとりをもつためです。
子育てはやったことないですが、誰かと何かをなしとげようとする時、
まぁ、だいたいはウマくいかないものですよね。
目標は変更アリっていう感じで!いいとおもう。

子育ての先輩にも聞いて、
一応、最終決断は両親で。
片親であれば一番子供のことを考えてくれる人と
方針を話し合ってみたらいいんじゃないでしょうか…。
なんだか偉そうでほんとごめんなさい。

話かわりますね。
色んなこと、晴眼者よりは、覚えたり、できるようになったりすること。
習得することが遅いこと多いとおもいます。
でも、例えば、20歳前後?まで、ジックリ着実に、
一つ一つやっていけば、ほぼ確実に晴眼者よりもできること増えますよ。
たしかに歩行は遅いかもしれませんが、その分早く出かければいい。
行先分からなければ、事前にネットや電話で調べておけばいいし、
ヘルパーサポートも一つの手。

僕の知っている高校卒業したばかりの大学生男子。
料理できない。部屋の片づけしない。裁縫なんてもっての他。
公共料金払うの後回し…。待ち合わせの遅刻はしょっちゅう…。
車持ってるけど、事前に調べないからいつも迷う。
こういう人たっくさんいます。
けどけど、この人たち見えてるから、
いざとなれば、すぐにどうにでもできちゃいます。
買いに行く。バイトみつける。走るor自転車に乗る…。
あんまり比べる意味ないんですね。
広い意味で『みる』のはいいですが、
個人個人を『みたら』、できないこともってる人ばっかりですよ。
女子大生も同じく、料理&裁縫できないなんて、たっくさんいます。
風呂に入らない…っはあんまりいないか。

僕がおもうに、いいヤツ=友達多いヤツって
晴眼者、視覚障害者関係なく
約束守る。相手の話を聞くことができる、聞いてあげられる。
時間を守る。ふつうに優しい。
何でもやりきろうと努力する……。
っと普通。  ですよね?
都合の悪いことを時間稼ぎで無かったことにする人もいたりしますが、
こういう人はその場の関係で、長い付き合いはできません。

子ども達。そして、大人になっても、
ある一定まではできる必要あるけれど、
みんな助け合って生きてるから、
やっぱりいいヤツだったらどうにかなることいっぱいありますよ。
特技なんてなくてもいいとおもいます。
僕のお勧めする目標のレベル
→ちょっとだけ人より家庭的な女子大生!
内容は、ざっくり奈良ちゃんに聞いてみて下さい。
または、会の大学生に、「何ができて何ができない?しない?」

● 質問内容
『ウチの子も一人で出かけたり、旅行とかできるようになるかしら?』
◎間違いなくできるようになりますよー
ちなみに、僕は最初、近いところを一人旅の目的地にして、
徐々に距離を遠くして、内容の難易度も上げていきました。
(当日の大平の回答)

☆ まず、ある程度の単独歩行の技術は必要です。
これは、杖や音で周りの環境を把握できる。
地図を頭で描けるなど、どちらかというと物理的なことです。
ですがですが。
僕は今でも道を尋ねて、「道、尋ねるくらいなら、
誰かと一緒に出ないと危ないからダメだよ…」
っと、いきなり引っ張られたりすることがあります。
引っぱられるのは、介助方法がわからないからしかたないとして。
けっこうキッツイ言葉もかけられるので、気持ちのタフさ
&うまい事、口で納める能力も、必要だとおもいます。

ちょっと違いますが。口を開くっという点に関して。
道を尋ねるために歩行者を停める。電車の車掌さんをつかまえる。
食事の注文のため定員さんを停める。……
などは、経験と技術が必要ですが、
最強の武器は、ある程度の図々しさと度胸です♪

はい!
何はともあれ、外に出たい! 旅行をしたい!
という気持ちがなければ、見えていても見えなくても出かけませんよね。
もちろん、歩行訓練にも熱が入らないんじゃないかなぁ
なので、まずは外に出たくなるような経験をいっぱいさせてあげたら良いとおもいま
す。
例えば出たくなる理由
1、ウマい食べものがそこにある。
2、そこでしか売ってない物がある。
3、好きな人がいる。
4、そこでは、心地のいい活躍ができる。
5、そこでしか経験できない事がある。
6、とにかく落ち着く

ちなみに僕の歩行訓練の一番最初に自分で決めたミッション。
つまり、行き帰りの方法を教えてもらった場所は→居酒屋♪
住んでいた訓練施設から比較的近いお店です。
一人で、その居酒屋を行き帰りできるようになった頃には、
そこそこの歩行の技術が身についていたので。
→お店を出て、まずは車道方向に前進!
★縁石の段差を発見! ストップして、左向けー左。
さらに縁石を伝いながら、右耳で車のタイヤ音も聞きながら~の
★3本目の電柱はっけん。左向け左。
そして建物側に向かって前進。
★建物にぶつかったら、壁を左手にして杖で叩いて進む。
カン カン カン カン カン ★ゴッシャン
トビラ発見! ガラガラガラー 「マスター 今晩 やってるぅ?」
っという風に自分で、『★大事ポイント』をつくって
2軒目、3目…っとテリトリーを広げた25歳の秋…。
ちなみに、お客さんがいなくてマスターの手が空いている時。
たまたま、道を歩いてた人。
何人かに、ちょっとずつ教ええてもらって、それを積み重ねて、
店→店店っとマップを作りました。
*教えるのを慣れていない人に、長い時間をかけてもらうのも
申し訳ないので、積み重ねパターン。
「今日は、この電柱の本数わかったから、もうオッケーっす。
またくるから、その時に時間があったら…(笑)」

単独で外にでると、自然と晴眼者の知人や友達ができてきます。
色んな可能性を手に入れることができるとおもうので、
遠くに旅をしに行くっとかじゃなくてぜーんぜんいいので、
近所のカフェ? 近所のサークル? 近所の公園?
一人で行ける、いきたくなる所できたらいいですよね。

旅の話が出たので
最後に旅行のことを少しです。
僕が初めて、目的地(ペンション)に、
行き帰りにも知人がいないという条件で、
一人で家から出て、家に戻ってくる。
そんな旅をしたのが、歩行訓練を終えて、1年半くらい経ってから?でした。
それまでの1年半くらいは、函館市内を路面電車などを使って、
ライヴ、カフェ、居酒屋、服屋…
自分の歩行技術を試す意味でも、じゃんじゃん外に出ていました。
それと、東響や仙台にはよく行ってましたが、
そこには友達がいるっという環境でした。

そう。やっぱり、友達がいたりする条件じゃ、
旅じゃない」っと思ったんです…。アホでしょ?
たぶん、函館市内で、けっこう危険な路面電車を
使って、街中を歩き回って遊ぶ方がよっぽど難易度が高いので、
歩行訓練を終えた後には、すでに、
『行も帰りも一人。全部知人なし』の旅はできたのかもしれませんが。
好奇心なのか、心のどこかが曲がってるのか、
実際にやらないと、納得いかないですね。
それで半ば無理やり?青森のペンションへ。

ここでこの時に感じた&経験したことなどを何個か。
参考になればと思い書きますね。
ちなみに、大学生の時(見えてる)、ペンションに車で行き複数回宿泊経験アリ。

①ペンションは駅から結構な距離でも送迎してくれる。
*ネットなどに情報がのっている。
*沖縄のゲストハウスでも、こういうのありました、
しかも、食事場所まで送り迎えも。心配性なんですよー
那覇市内なら月桃』=国際通り近く

②料理の説明が丁寧だ。
*行く前に、「もしも可能なら縁のある器を」と伝えておいた。
こぼしにくいように。特に、かきこむ時に。

③部屋の外にあるトイレ、食堂などの行き方を教えてくれる。
④浴室の環境も教えてくれる&広すぎなくてとってもいい♪
*一人ぼっちだけど…
⑤食堂?リビングでゆっくりでき&他の宿泊者と話ができる。
⑥近所の環境を教えたがる。早朝にオーナーに裏山に連れていかれキノコ狩りを。
*お土産にもらった♪ キノコだけ入ったビニール袋ぶらさげ函館市内を…。
⑦予約の時に、全盲だと伝え、『何ができて、何をどれくらい手伝ってほしいか』を
伝えておいてよかった。これは、ペンション側とお互いに思った。
ちなみに、上で書いた以外に伝えたのは
・ほとんどのことは自分でできること。
・遠慮しないで僕にも何でも聞いて。
・着いたら建物内を説明してほしい&すぐに一人で歩けるようになるはずだということ。
*食堂に近い部屋を準備していてくれた。
⑧戻ってきていいよ?っの場所ができた。…っとおもってる。

この青森ペンションの旅は、難しいことは、あんまりなかったけど、
一人でやり切った感はありました。
どこに行っても大丈夫じゃねぇ!?って。
今でも沖縄に行く時は、ゲストハウス(飯の出ない民宿的なもの)に、
一人で泊まります。
もしも行く機会があれば、那覇、黒島、波照間島など紹介しまーす。

ところが…ある日…ふと思い出したんです。
見えてた頃に大好きだった、長距離フェリーでの一人旅。
それで、青森旅から半年後くらいに、函館→仙台→東京→神戸の六甲アイランド
目的地は大分県の湯布院。
これは、けっこうに難易度高かった。
フェリー会社によると、全盲一人旅を載せたのが初めてだとかで。
この話はまたさせていただきますね~
旅の話をしはじめたらとめられない…
ぜんぜん、すこしじゃなかった……。

● 質問内容
『ウチの子が全盲になったんですが…でも元気なんです…』
◎ 僕も見えなくなった時、見えないっていう理由ではヘコまなかったですからねぇ
これからも元気いっぱいでいてくれたらいいっすよねぇ(当日の応答)

もしかしたら、いつか突然にヘコむことがあるかもしれません。
突然じゃなくて少しずつかもしれません。
その例えばの理由は。
・周りの人、晴眼者には何をやるのにもどうやっても勝てないって感じてしまった。
・または、選べる職業が少ない…っと感じてしまった。
・好きな女の子ができたけど、自分は見えないから…と考えてしまった。
何が理由かはわかりませんが、
そういうことが、つまり元気がなくなったり、ふてくされた?態度をとるようになっ
たりすることがあるかもしれません。
けどけど、なかなか親には言えなくて…
っということもあるとおもいます。
男の子は案外弱いくせに強がったりします、たぶん…。
ちなみに、僕はそうでした。

小学生の時に、仲間外れにされたことがありました。
それもけっこう極端に突然にでした。
朝、毎日、一緒に学校にいっていた友達たちが迎えにこなかったですね。
その兆候を感じてた僕は、「学校で用事あるから、
今日からちょっと別に行くんだぁ」
っと両親に言って一人で家を出ました。
その後も色んな理由を作って、仲の良かったグループから『いじめ』られている事を
親には言いませんでした。1年以上でしたね。
話が飛んでしまいましたけど…。
子どもなりに親に心配かけないように頑張ったんですね。
強がったのとは、ちょっと違いましたが、『男たるもの…こうでなくては』
というのがあったのでしょうか…。
あっ!
仲間外れになっている自分を認めたくない。というのはあったでしょうね。

はい!
親には言えないけど、『見えない』という事がキッカケで、
何か壁にぶつかるかもしれない!っということ。
その可能性を頭の片隅に置いておいてあげてほしいです。
ちなみに、僕が見えないっということでヘコんだ回数は、
そんなにないんですけど。
・失明して、半年後くらいに、『自分の子供の顔みれないんだ…』
*今だに結婚したことない。その時に彼女なし。
奥さんの顔については、あんまりなんともおもわなかったのになぁ
ちなみに、今は子供の顔が見えない事になんともおもってない感じです。
・mvを監督し、映像の編集をやっていた時。
目を借りながら編集をする時に、なっかなか相手と意志の疎通ができなくて、
悔しかったし…あー見えたらなぁっておもった。
これが失明して約10年経って、やっと?久しぶりに
出来ない感のようなものを感じた時です。
っと他にもありますけど、見える見えない関係ないことばかりです。
あとは、映画に誘ってもらえないとか、一緒にスポーツやってたヤツ等と
ゴルフ、スノボやスキーを純粋に一緒に楽しめないってことですかねぇ。
でも、他に楽しい事。楽しい仲間ができたので、
この寂しさは、ほっとんど感じる時間がないです。
おっと
また、それかけました……

それで、親としてはどうしたらよいか、ですよね。
僕は親未経験なので想像ですが、一人の息子っとして言いますね。
『戻ってこれる場所が自分にはある』、『いつも味方でいてくれる』
そんな絶対的な安心感があることで、
なにかどこか心のどこかで踏ん張れる自分がいるんです。
それは、逃げ場とか甘え場じゃなくて、安心場ですね。

なので、もしも子どもに、ヘコんでる様子がみえたとしても、
「いつでも聞くよ」って態度でいてあげたらいいんじゃないでしょうか。
仮に、子どもが何も言ってくれなくても、毅然な態度で、
『言える時までいつまでも待つわよ』オーラで、
いつも通り話かけてあげたらいいんじゃないでしょうか。
「おはよー」、「おかえりー」、「なんかいいことあった?」
本人の内心は、すごく喜んでいるはずですよ。
そして、また繋がって楽しく!っていう方向にいくですよ。

以上です。
乱文、長文、失礼いたしました。

おーちゃん 大平啓朗

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