2020年5月6日水曜日

viwaスタップ紹介~谷田光一~

はじめまして、谷田光一と申します。


視覚障害者2級の弱視です。現在は妻と二人暮らしをしています。仕事はエンジニアとして某メーカーで勤務させていただいています。

大学4年生の夏、突然弱視になりました。就職の内定も決まり、残すところ卒業論文のみということで、学生生活最後の夏を満喫していました。突然、視界が悪くなり、病院へ行くとそのまま緊急入院と緊急手術でした。

その後、7回の手術と療養を取り、2年後に大学へ復帰することができました。障害者手帳を受け取る窓口で、「私に何かできることはありますか」と尋ねました。たまたま同施設で視覚障害者へのパソコン訓練をしている部署があり、そこでお手伝いするようになりました。
それから2年、ようやく卒業論文も終えることができ、就職も勝ち取ることができました。

現在ではエンジニアとして働く傍ら、視覚障害者団体に複数所属して活動させていただいています。
今思えば弱視になったことが幸いしていると思っています。以前は自分のために生きていました。勉強し、スキルを積み、就職をする、どれも自分のためです。視覚障害者のパソコン訓練に関わる中で、他者に尽くす精神を学ばせていただきました。今はこんな素晴らしい世界に飛び込めて幸せだったと思っています。

かつてベートーベンは難聴で音を失う中、「歓喜の歌」を作り上げたそうです。音楽家にとって最も大切な音を失う中、どうして「歓喜の歌」が作曲できたのでしょうか。凡人の私には理解できないことです。
しかし、我々には困難を価値的にとらえる能力があるのだと信じています。一人一人の人生がより価値的になるようお手伝いできればと思います。


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