2022年10月1日土曜日

新刊「障害者という規範意識からの解放」のお知らせ

皆様


こんにちは。viwaの奈良里紗です。


秋分の日が過ぎ、過ごしやすい日々が続きます。

今年はどんな秋になりそうでしょうか。


さて、今回は私の著書のご案内です。


2020年3月、英国がロックダウンする直前に私は英国を訪問しました。


目的は英国の視覚障害教育や当事者団体等について学ぶためです。


学生時代から聞いていた視覚障害教育の教員養成で有名なバーミンガム大学の訪問。

英国王立盲人協会への訪問などなど、


「いきたい!」と思っていたところ、+αご縁のあったところへ色々といってきました。


私は自分が経験したこと、学んだことを色々な方にシェアしたいと思い、この度、1冊の書籍としてまとめました。


嬉しいことにすでに多くの方々に読んでいただき、たくさんの感想を頂戴しております。


弱視当事者の方からは、

「うんうん、あるある、そういうこと」

と思いっきりうなずきながら、まるで一緒に旅行しているような感覚で楽しめました

と嬉しい感想をいただきました。


眼科医の方からも、

「改めてイギリスの社会保障のすばらしさ、イギリスの人々の優しさを感じました」

というお声も頂戴しました。


障害のない方々からは、

「奈良さんと付き合いが長いけど、知らないことがたくさんあって発見が多かった」


というお声もいただきました。


改めて、言語化して伝えることの大切さを感じました。


こうやって1つの経験を形にできたのも、これまでviwaでたくさんの経験をブログで書いてきた経験があったからだと改めて皆様に感謝の気持ちでいっぱいです。


書籍は下記よりkindle版としてダウンロードいただけます。

https://www.amazon.co.jp/dp/B0BBTN6Y62

内容の感想などいただけるととても嬉しいです。






下記はAmazonページに記載しました書籍紹介です。


弱視難聴の著者が全盲女性とともに英国旅をする中で、著者の中にある「障害者」という規範意識から解放されていく様子を綴った。

「私は視覚障碍者なのだから、こうあらねばならない」

という、ねばならない論から脱却し、様々な人の手助けを効果的に活用する多他者依存モデルを構築していく。

また、旅の中でお話を聞いたバーミンガム大学における視覚障害教育の教員養成やリーズ大学での障害学生支援、当事者団体が行う教育支援等の4つのインタビューを収録。

さらに、「規範意識からの解放」というテーマでの寄稿コラムもある。

弱視難聴の著者が全盲女性とともに、どんな英国旅をしたのか、そして、障害者として生きる上での心理的葛藤の1つとなっている規範意識について、面白がって読んでもらえれば幸いだ。


【こんな方におすすめ】

・視覚障害特別支援学校(盲学校)等の教職員の方や視覚障害教育に興味・関心のある方

・社会福祉分野、同行援護サービス提供者、ガイドヘルパー、点訳・音訳ボランティア等で、障害者支援に興味・関心のある方

・障害者の旅行に興味のある方

・イギリスの観光に興味のある方

・弱視難聴(盲ろう)の人の心理に興味のある方

・イギリスでの教員養成や障害学生支援に興味のある方

・障害児のご家族の方

・全盲の人の歩行や触覚、聴覚活用等に興味のある方

・弱視(ロービジョン)の見え方や視覚活用に興味のある方

・規範意識という道徳的感情がどのように中途障碍者の私に影響を及ぼしたのか興味のある方

・難聴(オーディトリーニューロパシー)の聞こえ方や日常、会話におけるコミュニケーションに興味のある方

・白杖とICTを活用した移動方法に興味のある方

・体験談やエッセイを読むことが好きな方


【アクセシビリティについて】

この本は、voice overでの音声読み上げに対応しています。また、視覚障害等により読むことに困難のある方に対するテキストデータの提供を行っております。詳しくは本書の巻末をご覧ください。


【著者の想い】

私は17歳のときに視神経萎縮による弱視(ロービジョン)と眼科医に障害告知を受け、その後、様々な方々の支援を経て、筑波大学で障害科学の博士(障害科学)の学位を取得することができました。

私は障害の有無に関わらず、誰もが等しく質の高い教育を受けることができる社会を目指しています。

我が国に先駆けて、インクルーシブ教育の推進を図っている英国の教員養成に学生時代から魅了されていました。

日本ももっとやればできる!教育行政に変革を起こすためには、まず私自身がもっと学ぶ必要があると思い、英国旅を決意しました。

ところが、難聴もある私が一人で英国で情報を得ることは極めて困難なことでした。

そこで、TOEIC800点以上の驚異的な英語力をもち、青年海外協力隊やJAICAでの勤務経験のある全盲の友人に同行を頼みました。

不思議なことに、弱視難聴の私と全盲の彼女との2人旅をする不安は一切なく、わくわく・ドキドキしていました。


この本を執筆する直前に、東京大学先端科学技術研究センターの熊谷晋一郎先生の「リハビリの夜」に刺激を受け、私自身の中に眠る「障害者という規範意識」に着目しながら、この旅記録をまとめることにしました。

書籍としてまとめるにあたり、改めて、インタビュー内容の確認をするなどをしました。誰もが快く書籍の制作に協力してくれました。本当に感謝の気持ちでいっぱいです。2020年3月の渡英から約2年間をかけて執筆した書籍です。

ぜひ、多くの方に読んでいただき、おそらく、皆さんの中にも眠っているであろう「規範意識」を呼び起こし、一緒に考えていただくきっかけになれば幸いです。

SDGsやユニバーサルデザイン、ダイバシティ等、様々な概念が誕生し、着実に社会はよい方向へ向かっていっていると思います。障害のことを知らない、マイノリティの人に接したことがないという方にこそ読んでいただき、障害理解へとつなげていただけると嬉しいです。


【目次】

はじめに

電車での移動はできるだけ1人で頑張らねばならない?

介助者がいないと飛行機には乗れない?

搭乗

空の旅

味がわからなければならない?

ヒースロー空港に到着

【コラム】視覚障害者はどうやって航空券を予約するのですか?

憧れの大塚家

初めてのロンドン観光

私たち流 街歩き

「見えなくて辛い」から「見えなくても楽しい」へ芸術鑑賞スキルの復活

地下鉄のハード面とソフト面

ロンドン地下鉄の見事なリレーサポート

至福のブリティッシュアフタヌーンティー

視覚障害教育の教員養成の聖地、バーミンガム大学へ

英国王立盲人協会バーミンガム支部訪問

バーミンガム大学学内にあるホテルへ

念願のバーミンガム大学訪問

インタビュー① 視覚障害教育分野の教員養成について

ワークショップ見学

バーミンガムから再びロンドンへ

アポなし、盲学校見学に挑戦

本場、英国のアロマセラピーを体験

リーズへの旅

リーズ大学訪問、その前にストライキ?!

インタビュー②リーズ大学障害学生支援について

インタビュー③ リーズ大学トランスクリプションセンター

インタビュー④ 当事者団体が行う教育支援について

そして、帰国の途に就く

ルリの面白い実験

ルリの目ってどんな目?

リーズ大学を訪問して

【寄稿コラム】規範意識からの解放

【寄稿コラム①】

【寄稿コラム②】

【寄稿コラム③】

【寄稿コラム④】

おわりに


今後も、障害当事者として私だから発信できるリアルな情報をわかりやすくお伝えできるように努めていきたいと思っております。


#kindle

#視覚障害

#ロービジョン

#英国

#規範意識


viwa 奈良里紗


0 件のコメント:

コメントを投稿