2011年11月2日水曜日

小学校選びの考え方

皆様

こんにちは。viwaの奈良里紗です。

2007年4月に特別支援教育が開始され、4年がたちました。
皆様は、制度がかわったことによる変化を実感されることはありますか?

個人的には、以前にもまして、学校選びが難しくなっているのかなと感じています。

都道府県にもよりますが、小学校を決めるとき、
1.視覚特別支援学校(盲学校)
2.弱視学級
3.通常学級
と、大きく3つから選ぶことができます。

どこに就学するにしても、メリット・デメリットがあり、
個々人の状況に応じて、今、考えられるベストな就学先を決めるようになります。

確かに、小学校6年間の学習の場を決めるわけですから、
慎重に考える必要はあると思います。

たとえ、通常学級への就学を決めていたとしても、
情報収集のため、盲学校や弱視学級に一度は足を運んで、
利用できるサービスがあるかどうかを聞いてくる必要はあるでしょう。

でも、最終的に決断をするのは保護者にゆだねられます。

「ここで、判断をあやまったらどうしよう・・・・」
と、不安に感じられる保護者の方も多いようです。

最終的に、「ここの学校でよかったね」と感じられるようになるのは、
お子さんが学校を卒業して、何年もたってからになりますから、
本当に子どもにとって、よい決断ができるかどうか、悩みすぎることはないと、
私は個人的には思っています。

むしろ、どの小学校に決めても、子どもが成長していくなかで、
解決せねばならない問題が生じます。

問題が生じたときに、
「あのとき、こっちの学校にしておけば・・・」
と後悔するのではなく、
今、ある資源の中でその問題をどのように解決していくかを
前向きに考えていくことが重要だと思います。

障がいのある子どもを育てていると、
つい、健常な子どもと比べて、問題を敏感に感じてしまうことがありますが、
健常な子どもであっても、日々、色々な問題を抱えています。

あとは、柔軟な考え方をもつことでしょうか。
子どもの成長とともに、小学校1年生のときよいと思われた教育環境と、
小学校4年、5年になってよいと考えられる教育環境が変化することもあります。

そういうときは、教育や医療等の専門家に相談し、適切なアセスメントをうけたうえで、
教育の場をかえるということも選択肢としてあり得ると考えておいていただくとよいのかと思います。

話は少しかわりますが、
聴覚障がいのある子どもの場合、初等教育の中でしっかりとした日本語能力を身に着けさせたいという希望から、小学校段階は聾学校を選択する家庭が多くあります。
そして、初等教育の中で、ある程度の日本語能力を身に着けられたところで、
中・高校は通常校に進学するケースが多いようです。

視覚障がいの場合は、まったく逆なんです。
中・高校になると、盲学校の在籍生徒数が急増する傾向があるんです。

これには、色々な背景がありますので、
一概に視覚障がいがあると、中・高校の勉強を通常校で学ぶことは難しいというわけではないのですが、
障がいの特徴によって、こんなふうに、教育の場の選び方がかわってくるのだなぁという一例です。

小学校の選び方についてまとめますと、
要するに、1+1=2のように、はっきりと決まった答えはないということです。

色々と情報収集をしたうえで、
専門家からのアセスメントを受けたうえで、
今、最もよいと思われる教育の場を選択すること、
そして、選択したあとも、問題に感じることは起き続けるので、
その都度、前向きに問題に取り組んでいくこと、
さらに、成長とともに、教育の場をかえるということも考えられること、
これらを念頭において、就学先を考えてみてはいかがでしょうか
という、あくまで、私個人からの提案です。

key words 就学 視覚障がい 聴覚障がい 特別支援教育

viwa 奈良里紗

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